そのギャグの由縁であるコマネチについて書いてみようかな?と思います。
今からちょうど30年昔のモントリオールオリンピックで、オリンピック史上初の10.0という数字を叩き出した、当時まだ14歳のルーマニア出身の少女。それがナディア・コマネチ選手です。
会場の電光掲示板は、まさか10.0が出るなどとは考えてもおらず、9.95までしか表示することができなくて、コマネチの得点は「1.0」と表示されたんです。
当時、それほど10.0といった数字は「絶対に不可能」とされていたのです。
まさに奇跡を起こした少女です!
『段違い平行棒』の『団体規定演技』での出来事でした。
今で言えばイチローの『メジャー年間安打数記録の更新』くらいの物凄い出来事に匹敵するでしょうか?
彼女はそのオリンピックで更に『団体自由演技』の『段違い平行棒』『平均台』でも10.0を出しています。
更に『個人総合』でコマネチ選手は『段違い平行棒』『平均台』で再び10点を連発。
『種目別』の『段違い平行棒』『平均台』で三たび10点を出したのです!
事実上7つの『10.0』を出したわけです。
とにかく当時の審判団が、減点する箇所を見出せない完璧な演技だったのです!
その14歳のコマネチ選手に世界が沸きました。
実力が奇跡的であることはもちろん、その容姿の可憐さ、清楚さに、映画『動物と子供たちの詩』のサウンドトラックに使われていたロジャー・ウィリアムスの楽曲を『妖精コマネチのテーマ』のテーマソングにしてしまったほどです。
とても美しいインストロメンタルのメロディでした。
日本のラジオでも大ヒットしてました。
アメリカのビルボードでも8位にランクインしたそうです。
彼女のドキュメンタリー映画ができたりと、世界中が14歳の美しい少女に大騒ぎになってしまったのです。
ビートたけしさんが、股間に手を当ててVの字状に両手を引き上げながら「コマネチッ!」とやったのは、コマネチ選手のユニフォームの股間部分の大きなVの字状のデザインを表現なさっておられるわけです。
世界が一人の少女を過剰に「妖精」ともてはやしていた状況に対して、反発心を感じたのだと思います。
確かに、コマネチに対する世界の扱いは異常なものがありました。
まるで、女神や聖女のように扱ってしまっていたのです。
ですから、コマネチ選手に対して、性的な目で見たりするのは当時、暗黙の『タブー』だといった異様な雰囲気があったことは私も感じておりました。
こう言ってしまうと、元も子もありませんが、ビートたけしさんの「コマネチッ!」というギャグを始めて見たとき「まるで小学生だなあ・・・」と思った覚えがあります。
クラスでみんながまじめな話し合いをしているとき、その雰囲気にガマンできずに何か突然おどけたことをしたり、はやしたてたりする子<男子ですね(_ _;)>がいましたよね?
なんかそんな感じでしたねえ。
でも気持ちはよくわかりましたよ(^_^)
その後、コマネチ選手は物凄い活躍を続けました。
しかし自殺未遂や精神的なトラブルに苦しんだこともあったそうです。
1980年、再びオリンピックに出場。
身長が8センチ伸び、女性らしい体操演技を披露。
金メダル2個、銀メダル2個と堂々の活躍の後、引退を決意。
チャウセスク政権下、秘密警察の執拗なマークに遭い、アメリカに亡命なさったそうです。
94年に結婚。
現在はオクラホマに住み、体操クラブや美容会社を経営しているとのことです(^_^)
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ありがとうございました(^_^)